2012年12月27日
雪中のフィンランド兵 2013/01/22追記
随分と久しぶりです。手袋無しでの雪中戦は無謀でした。ラクです。
今回の記事では、ネット上に氾濫する写真から
「冬季装備のフィンランド兵」
を見ていきたいと思います。
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スオミ短機関銃(KP/31)で武装した兵。
ベルトに吊っているのは予備のドラム弾倉と伝統的なプーッコナイフ。
手袋はデニムのミトンでしょうか。
私事ですが、愛用していたデニムミトンを無くしてしまいガッカリしています。
「濡れない手袋」というのは、士気を保つ+指先の保護という意味で凄く重要です。
2013/01/22追記
ってよく見たら棒形手榴弾じゃないですか!
というわけで訂正。
DP軽機関銃を撃つ射手とKP/31を持つ援護兵。
というスタンスの写真。
空薬莢が散っていないので、多分宣伝用のサービスでしょう。
腰回りには何もつけていません。
援護兵がベルトをつけている(らしい)だけで、装備品の類は何一つありません。
どの写真でも(夏でも冬でも)装備品は雑嚢くらいしか見当たりません。
ただプーッコナイフは必ず持っているようです。
分捕ったPPsh-41を検分する集団。
ということは継続戦争中の写真ですね。
おそらく1941年の冬でしょう。
ほとんどの兵士がKP/31を装備しています。
手前の銃は復列式ボックスマガジンになっています。
大量に捕獲されたPPsh-41ですが、フィンランド軍ではドイツ軍のように重宝しなかったようです。
というのもすでにKP/31が存在しており、弾薬の違うPPsh-41を運用すると補給の障害になったのです。
大多数のPPsh-41は民兵に手渡され、前線で使われた物も弾が切れたらハイさいなら!という感じだったそうで。
その証拠に、フィンランドがコピーしたPPS(M/44)は9mm弾仕様に改良されています。
ソース:JAEGER PLATOON: FINNISH ARMY 1918 - 1945 WEBSITE
http://www.jaegerplatoon.net/MAIN.html
冬戦争中に2挺の試作銃が投入され、T-26に猛威を振るったというラティL-39。
防寒帽にピストルホルスターという出で立ち。一応、銃本体には冬季迷彩を施しているようです。
冬戦争中という確証はありませんが、マァ対して変わらんでしょう。
それよりも、手前の兵士のショルダーバックが気になります。
KP/31のボックスマガジンポーチにしては小さいように思えます。
装備ベルトはスノーカモパーカーの下でしょうか。
汚れはどうしても下半身中心に広がってしまうようですね。
出た!プーッコナイフ!
そしてベルトに直接吊っているドラムマガジン。
PPsh-41にも吊るためのガイドがありましたが、いったいどんな紐で結んでいたんでしょう?
将校さんらしき人物は暖かそうなモフモフを着ています。自前でしょうね。
ベルトは何のためにあるのでしょうか……?
欠陥銃ラティ・サロランタM/26を撃つ兵士。
撃つときは手袋を脱がないといけませんが、当然濡れます。
しょっけぇ!つめてぇ!
隣の兵士はマガジンポーチらしき物を手元に置いています。
余談ですが、雪中に伏せるときは下に「マップケース」を置くと暖かく、濡れないです。
安定しますし。
もふもふもふもふ。
雪中迷彩の重要性が分かる写真。
スコープ付のモシン・ナガン、KP/31。
やっぱりプーッコナイフがあります。
スキー兵……ただしスウェーデン義勇兵。
冬戦争中のスウェーデンはドイツとソビエトの圧力で、公式にはフィンランドに軍隊を派遣していないことになっています。
結局派兵したわけですが、やっぱりソ連との開戦が怖いそうな。
装備はスウェーデン軍準拠だったんですかね……?
しばしば「スウェーデン軍アンモポーチ」「フィンランド軍弾薬ポーチ」などとして写真のボックスマガジンポーチが紹介されますが、どっちの正式装備か、はたまた両軍で使用していたのかが分かりません。
スウェーデン軍はカールグスタフ短機関銃のマガジンに、自軍で使用していたスオミ短機関銃のボックスマガジンを採用しています。
これは重量過多ですぐ取り止められて、36連マガジンが開発されたそうですから、カールグスタフ短機関銃用のポーチかもしれません。
よくわかんなくなってきた(-×-)
冬戦争初期でしょうか?乱雑な塹壕です。
ラティ・サロランタM/26を構える兵士は、腰に雑嚢と飯盒を装備しています。
足下の箱は機関銃の弾薬か、手榴弾といったところでしょう。
というわけで、今回はこれまでです。
専門の資料集がないので手探りですが、何かの参考になれば幸いです。